【美術館巡り】東京編 墨と金 ー狩野派の絵画ー
墨と金
始めに
二日目はまず、表参道駅から歩いて数分のところにある根津美術館に行ってきました。駅を出て、ずっとまっすぐ歩くとここだけ雰囲気が違うぞ、という建物が見えてきます。
とはいっても、表参道とても暮らしやすそうな穏やかそうな場所でしたね。日曜日の午前中でしたが、犬と散歩している人やランニングしている人がぽつぽついるという感じでした。
東京のことよくわからないんですが、表参道は渋谷などと違い、人でごった返しているような場所ではないという認識でいいのでしょうか?東京のことも調べてみる必要が出てきましたね。
今度記事にしましょうか(笑)ーあいでんからみた東京ーみたいな(笑)
感想
目当ては、狩野派の作品でした。狩野永徳の作品はありませんでしたが、加納山雪や加納探幽の作品がありました。
やっぱり美術館で実物を見るというのは本で見るのとは違いますね。どちらも良さはあると思いますが、学芸員さんが創り出す雰囲気の中で、絵のスケールを味わうことができるというのが、美術館に足を運ぶ一番の理由かなと思います。
前にも書いたかもしれないですが、おしゃべり好きで絵画好きの友人がいるとそれこそ楽しいだろうなと思ってしまいますが、一人で動き回れる気軽さがあると思えばそこは仕方ないですね。まぁ、この話はおいときまして。
さきほど絵のスケールを味わうと書きましたが、作品の大きさが思っていたより大きかったです。屏風なので、小さくはないだろうとは思っていましたが……
頭で想像することと実際に見て体感することはインパクトがこんなにも違うのか、実感。僕は歓喜の舞を踊っていました。
もちろん、心の中で(笑)
さて、以前の記事に書いたのですが、ブリューゲルの作品で見たものとの違いを考えつつ書いていこうと思います。今回見に行った作品展の中に、ちょうど16~17世紀に活躍していた家系が2つもあるなんて!
つくづく運がいいな~と思います!
比較するというよりは、狩野派の絵を見て「あれっ、ちょっと変じゃない?」と思ったことがあったので、それを書くと
狩野派の絵って影がほとんどないですよね
これって何か理由があるのでしょうか?まだ何も調べていないこの段階で、僕なりに推測してみると、織田信長や豊臣秀吉などが「影に身をひそめないように」みたいなこともあったのかなと(笑)それか、水墨画に影まで含めて描くことは難しいことなのかなと思ったりもします。描いたことがないので何とも言えませんが。
本を読んで勉強しましょうか、、、
課題がまた増えてしまいました、、、というより、自分で増やしてしまった、、、
ブリューゲルの作品はしっかり影も含めて絵にしてますよね。日本の水墨画のあの雰囲気って、影がないことも一役買ってるんじゃあないかって気がしてきました。西洋画のなかの写実的な作品と違って、ちょっと現実的な感じがしない理由の一つに影がないということも挙げられそうな気がしますね。
絵画から離れまして、
根津美術館、もし東京にいるならば、春や秋にはぜひとも行きたいスポットになりました。その時期はもしかしたら混んでいるかもしれませんが、落ち着いた雰囲気で過ごしたいカップルや、美術館巡りが好きな人たちにはいい場所かもしれません。
というのも、この美術館、庭園がある美術館でそれが売りなのかもしれません。これがまたきれいで(とはいっても僕が行ったのは真冬なので、春や秋はさぞかしきれいなんだろうなと想像しながらでしたねー)、手入れが大変だこりゃ。ただ、池は綺麗ではなかったかな、これが標準だったのか分からないですけどね。無責任なことは言えませんが、池をきれいに保つってかなり大変なんでしょうね。池をきれいに保つにはどうしたらいいんでしょうね?これも課題にしますか(笑)
また見どころの時期に機会を作ってここへ戻ってくるぞ~と思いつつ、この美術館を後にしたわけです。
いやー、庭園が楽しめたことで、今回の旅でも特に印象に残った場所となりました!
狩野派の絵画、なかなか見る機会もないと思うので、あの圧倒的なスケール感は貴重な体験だったなと思います。ちなみに、僕は山雪の絵が好みかもしれないです。なんか、いいなと思いました。これでは何も伝わらないですよね、すみません。
最後に
今回の内容とは違うけど。
語彙が少ないことと、まとめる術がないのとで、内容は薄いのに文字数だけが増えていくという今までの記事、、、
何とか改善していきたいですが、どうしたらいいのやら。語彙増やすってどうしたらいいんだろう??この単語使おう!って決めてそれを使って文を書くみたいなことが必要なのかな。ちょっとやってみようと思います。めっちゃ面倒な気がしないでもないけど。力(今は語彙)は地道にこつこつと積み重ねるしかない!
【美術館巡り】東京編 ルドン展
ルドン ―秘密の花園
始めに
ブリューゲル展を後にして、次に向かったのがルドン展です。上野駅から、東京駅へ移動して、三菱一号館美術館へ行きました。東京駅から歩いて5分くらいでしたね。駅から近いと楽でいいですね。
そんな話はさておき、この美術館は生まれて初めてでした。といっても、美術館に足しげく通っていたことはないので、大概どこへ行っても初めてなわけですが、今回みたいに美術館へ行くことで少しずついろんな美術館に行ってみたいなと思っています!
ルドン
ルドンについて、僕が知っている範囲で書いてみたいと思います。
僕が驚いたのは、ルドンはモネと同じ年に生まれていることです!フランスのボルドーという地域で生まれたということです。フランスの南西部にあって、パリからはかなり離れているみたいです。
幻想的な作品を多く描いていて、作風はモネとは正反対なんだなと感じました。ただ、どちらも見る眼が大切だということは一致していたはずです。
この偉大な二人に限った話ではなく、そして画家に限らず、生きる上で何かを成し遂げるには眼が大事なんだと思います。
ルドンは次のような言葉を残しているくらいです。
精神を養い、魂を養う養分を吸い取るためには、眼が欠くべからざるものだ。
眼を持っていない者、見る能力、正しく見る能力をある程度持っていない者には、不完全な知性しかないだろう。
ーオルディン・ルドン『私自身に』より
上記を『もっと知りたい ルドン 生涯と作品』より引用
ルドンについて考えたこと
上記にあるようなルドンの精神は作品にも表れていて、眼を描いた作品が多いのです。それはきっと、ルドンが本質を捉えようとしていたんだなと僕は感じました。
ルドンは、「作品をみてそこから感じることは人それぞれ違うはずだ」というようなことも言っていた、と作品展の中で説明がありました。
それがためか、何をモチーフに描いたか明らかにすることも少なかったそうです。確かに作品を見ていても正直何を描いているのか私には全然分かりませんでした。
ただし、眼を描いていたということは、何か見たかったに違いないと僕は思います。
それが、本質だろうというわけです。
本質って何かというと、何かが起こるとしましょう。喧嘩でも、結婚でも、花が咲いて枯れるというのでもよいでしょう。それがなぜ起こるのか、根本的な原因はどこにあるのか探る行為が本質を見抜くということになりそうです。
辞書で調べると、
物事の根本的な性質
-デジタル大辞泉より
とありました。
ルドンはこれを画家という視点から捉えるという方法を取ったのでしょう。
そして、画家のなかでも、モネのように、現実の風景から本質を捉えるということではなく、現実から想像を通して幻想的な世界でそれを表現するという方法をとったというわけです。
表現する側としてはどちらも一筋縄ではいかないことでしょうが、作品を見る側からすると、二人の作品を見る際に感じる、考えることの違いは顕著になります。一般論ではなく、僕だったらという話です。
先ほども書きましたがやっぱり、ルドンの作品は何を描いているのか全く分からないです。モネの作品は、どういう風に描いたか技術的なことは分からないにしても、現実の風景を描いているので、何を描いているかはある程度分かると思います。
ということは、楽しみ方にも違いが出てきて、モネの作品は、こういう風景を描いたんだな、どうやって描いたんだろう、モネにはどう見えていたのだろうと考えることが楽しいです。もしくは、ただただ心が和むなぁというだけでも僕は十分です。
一方で、ルドンの作品は何を描いているか分からないから、それを考えるところが僕が考える一番の魅力です。僕はルドンの研究をしているわけではないので、自分なりに解釈できれば、それでよいと思っています。こちらは作品を眺めて和むというよりかは、考えることの快楽を味わえると思います。脳が汗をかくという表現が合うかな。
モネとルドンの対比で書いてきましたが、こんなに作風の異なる画家が同じ時期に活躍していることをしって初めは驚きました。よく考えてみれば、いろんな作風の人がいることは当たり前というか、そのほうが自然ですね。
違う作風でも、その人の原動力が同じというのもこれまた面白いなぁと思います。僕は、二人とも描くものがあって、その本質を捉えようとした結果が作品となって表れているのだと考えています。
この辺をもっと味わいたいなと思う展示でした。
最後に
これを最後に書くというのもおかしな話かもしれませんが、ルドンの青色は人を惹きつけるなという感じが印象に残っています。人物画で背景が青だと幻想的な感じになるんですかね。
ルドン、引用に挙げたように『私自身に』という著作があるようですね。今度読んでみようかと思います。
【美術館巡り】東京編 ブリューゲル展
最初に
春休みを利用して、東京の美術館へ行ってきました。
- ブリューゲル展 この記事
- ルドルフ2世驚異の世界展
- QuintetⅣ五つ星の作家たち
一つずつ感想を述べていきたいと思います。興味ある所だけでもいいですので読んでみてください。
もちろん全部読んでくださるならば嬉しい限りです。
※追記 長くなってしまったので、いくつかの記事に分けます...
ブリューゲル展
軽く説明
今回の記事はブリューゲル展についてです。
ブリューゲル一家は4代にわたって一流の画家として活躍し、150年ほど絵画の世界に直接的に影響を与えてきたということらしいです。16世紀~17世紀の人物たちで、日本でいうと、ちょうど安土桃山時代~江戸時代の初期あたりですね。
今回は狩野派の絵画も見てきて、狩野派もちょうど同じくらいの時代なんだな、ということに気づきました。
狩野派の絵画と比較してどうだったかについてはまた後の記事に書くとしましょう。
まず、ブリューゲル一族が150年も絵画の世界を引っ張ってきたということに凄まじさを感じました。
確かに、親が画家なら、その影響を受けて画家を目指す可能性は高くなるかもしれません。今の私の住んでいる状況とは違うでしょうから、もしかしたら画家にならなければいけなかったかもしれませんが。
それでも、実力をつけて世界の第一線で筆を振るうことができる、しかもそれが4代続くというのは稀なことだと思います。
絵画の世界をほとんど知らない僕のような人間でさえ知っているという程に歴史に名を残している一家がほかにあるでしょうか?
実はあって、でもそれは国を統治する立場の人たちが多く、皆さんご存知のように日本では徳川家だの、北条家だの、平氏や源氏だのとやたら世襲が多いですね。日本に限らず、どの国も同じようなものでしょう。
芸術の世界になると、もちろん親が一流ならそのそばにいる子供も実力をつけやすい環境にはいるのでしょう。それでも、やはり実力がないとどうにもならないと思います。
そういう世界で4世代にわたって生き抜いたというのはやろうと思ってできることではないと思います。
その時代とその一族とちょうどタイミングが良かったのでしょう。
鑑賞した感想
展示作品の中でお気に入りは花の静物画でした。
なぜかと言っても、なんとなくなんですが、きれいだと感じたからです。
どう綺麗かというと、もちろん生け花が置いてあるわけですが、描かれていた作品の中に背景が黒い作品がありました。
これが僕の中では印象に残りました。黒い背景が、色彩の華やかさを演出している感じがしました。
これは額縁も大事だと思って、ここまで言うと分かると思いますが、この作品の額縁はやっぱり黒でした。これが黒以外となるとそれだけで作品の持ち味が失われてしまうのだろうなと思います。
そこが学芸員さんの力なのかな??
さて、そのほかにもたくさん作品はありました。その中には風景画もあります。
やっぱり自然を描いた風景画が好きですね。ついつい、目を凝らしてみてしまいます。20cm四方の小さいサイズのものがあって、よくこんな小さなサイズにこれだけ細かく描いたなと思いました。
特に興味をもった絵の一つに宗教画もあって、ブリューゲルの作品ではないですが、バベルの塔を鑑賞しました。隣に付いていた説明を読んでそういう意味のあるものだったのかと知りました。
恥ずかしい話ですが、宗教についてこれほど無知だったのかと思い知りました。教養としてキリスト教について勉強しようという良いきっかけにしようと思います。
農民ブリューゲルと言われる通り、今回の作品展でも農民の婚礼の式を描いた作品がありました。
これが、不思議なことに描かれた人物が今にも動き出しそうなくらいでした。表情が分かりやすく描かれているということなんでしょうか?
当時の農民の暮らしぶりの一部をまさに垣間見ているようなそんな感覚でした。
ついでに書くと、絵画をもとにそれに動きをつけたムービーがスクリーンに流れていました(笑)それが原因で動き出しそうな感じがしたかもしれませんね!
最後に、全体として作品が置いてある空間の演出が良かったと思います。
入り口はいって、そこからは別世界が広がっているというと言い過ぎかもしれませんが、少なくとも非日常的な空間があって、これからどんな作品が見れるんだろうかとわくわくしました。
スペースごとにテーマが決まっていて、それに関連した絵画が置いてあって、という感じですが、静物画があったり、宗教画があったり、風景画があったり、いろんな作品があって楽しかったです。
【物理】【統計物理学】格子比熱について
なかなかこういう記事を書くというのは大変ですね。骨の折れる作業ですが、その分理解が深まることもあり、細々とでもいいので続けていけたらなという感じです。もしもっとほかの内容も見たいという方がいらっしゃいましたら、スターなり、コメントなりで反応いただければ僕の理解している範囲で書くつもりです。そんなに多くのことが書けるわけではないですが、そういうきっかけを作って勉強するのもありかなと思います。特に反応がなくても、将来の自分が忘れたとき用のメモとして書くのであまり変わりはないですが。
さて、今回は統計力学の格子比熱について、勉強したものを定性的にまとめてみようと思います。
詳細な計算はここには書けないので、要点だけを整理して書き留めることを目標にします。
実験事実
まずは、実験事実から書きましょう。
・十分高温では(古典統計で正しい結果が得られるような範囲では)デュロン・プティの法則というものが成り立ち、物質の種類に依らず、比熱はある値に収束する。
・温度を下げていくと比熱の値は減少していき、十分に低いところでは温度の3乗に比例して減少することが分かっていた。
古典統計で計算すると、確かにデュロン・プティの法則が得られる。ただし、古典統計が使えるのは十分高温の範囲だけである。言い換えると、量子性があまり効いてこない範囲ともいえる。
では、どうすればよいのだろうか?
(ちなみに、すでにデュロン・プティの法則が分かっていたものの、低温で合わないので、この実験事実を何とか説明しようと当時の人達が力を注ぎ、それが量子力学の誕生につながったらしい)
量子統計の必要性
今はほとんどまとまっているようだが(勉強中)、(平衡)量子統計物理学の観点で考えればよい。というか、この観点で考えざるを得なくなったというべきか・・・
つまり、ハミルトニアン(エネルギー)を求めて、分配関数を求めて、自由エネルギーを求めて、・・・という感じで、お決まりの流れに沿って比熱を求めるわけだ。
どうやったら実験事実が説明できるのだろうかと多くの人が考えたであろうが、今日の教科書に出てくるのが、アインシュタインモデルとデバイモデルの二つだ。
これからこの二つのモデルの内容をまとめればこの記事は終了だ!
まずは、結果を書かせてもらうと以下のようになる。最後にもう一度同じことを書くので、知らない人は、そうなんだー程度でよいと思う。
・アインシュタインモデル:デュロン・プティの法則を導くことができる(高温極限)。しかし、低温極限でTの3乗則が導けない。(比熱が指数関数的に減少するという結果が出てきてしまう。)
・デバイモデル:アインシュタインモデルを改良したものと捉えてよい。デュロン・プティの法則(高温極限)もTの3乗則(低温極限)も導かれる。
それではどんなモデルなのか見ていこう。
アインシュタインモデル
アインシュタインモデルですが、どんなモデルかというと、
1)固体の格子振動を調和振動とみなす
2)各格子にある分子などは独立に振動し、振動方向x,y,zも独立に振動していると仮定する。もっと言うと、各分子の質量はmで等しく、振動数もωでみな等しいとする。
各振動子が独立という仮定はかなり大胆な近似と言ってよいだろう。なぜなら、分子が振動しているならば、その振動が隣の分子の振動に影響を与えることが推測されるからだ。ただ、簡単なモデルから少しずつより正確な形に近づくというアプローチからすれば、素晴らしい近似であろうと思う、だからこそ今も教科書に載っているのだろう。
※重要※
振動数がみな等しくωという所がキーポイントだと思う。
イメージとしてであるが、このためにどの調和振動子も、エネルギーhω/2πが受け取れるまでは励起できない。エネルギーを受け取れるようになるとどの調和振動子も励起できるようになるので、それが指数関数的な変化で表されているんじゃないかと思う。このあと、デバイモデルと比較する。
デバイモデル
次にデバイモデルですが、アインシュタインモデルを改良したと先ほど書きました。
どんな風に改良したのかというと↓
「各分子が独立に振動している」という仮定から、格子はいろんな振動数をもって振動していると考えた。
理屈の上ではこう考えたのだが、実際には格子振動を弾性振動で置き換えるということをした。ここからω=ck(cは振動の伝わる速さ、kは波数)という振動数と波数の関係式が出てくる。
まあ、イメージを捉えることを重視すると、格子がいろんな振動数を持っているということは、励起エネルギーが小さくても励起するものもあるし、なかなか励起しないものもあるだろう。格子がたくさん(アボガドロ数程度)あるわけだから、アインシュタインモデルでは存在していたエネルギーギャップがその間を埋めるようになるんじゃないかと思うわけだ。
これを弾性振動で表すと、弾性振動を考えるのだが、連成振動の問題を解くと分かるように(やったけど忘れたという人はこれを機会に復習するとよいかもしれない(僕は復習しないといけなかった))、一つのばねの振動に比べて、それより大きい振動数も出てくるが、それより小さい振動数も出てくる。ばねの数を増やしていけば固有値も増えるが、単振動の振動数に比べて小さい振動数がたくさん出てくるだろうと推測できる。
今までの考えをまとめつつ、アインシュタインモデルと比較すると、
アインシュタインモデルでは励起できなかったエネルギーでもデバイモデルなら励起が可能。アインシュタインモデルはエネルギーギャップが存在し、デバイモデルにはエネルギーギャップが存在しないといってもよいだろう。
だから、デバイモデルは励起が比較的緩やかだと捉えることもできよう。それでTの3乗に比例するというのも納得がいくというかイメージとしては良さそうだと思う。
終わり
最後に、二つのモデルから得られる結果を前に書いたことと全く同じだが書いておく。
・アインシュタインモデル:デュロン・プティの法則を導くことができる(高温極限)。しかし、低温極限でTの3乗則が導けない。(比熱が指数関数的に減少するという結果が出てきてしまう。)
・デバイモデル:アインシュタインモデルを改良したものと捉えてよい。デュロン・プティの法則(高温極限)もTの3乗則(低温極限)も導かれる。
まだ、大事なところが抜けている気がするが、とりあえず今回はこの辺で
黒体放射の話につながっているので、興味のある人は調べてください。
春休みに入ったので、少しだけ頑張って書きたい。特に統計物理学を中心に書いていけるといいなぁという感じ。
【メモ】【物理】vestaで物質の結晶構造のきれいな図を作る
みなさんはご存知でしょうか?
vestaというものすごい便利なアプリケーションを・・・
大学の実験で使う機会がありインストールしたのですが、めちゃくちゃ便利じゃないですか!!!
ここでは、こんな便利なものがあったんだよ~という紹介と、将来何かで必要になったときにそういえばこんなものがあったなと覚えておくためのメモ程度の話になります。
vestaを一言で言うと、
「結晶構造のデータファイルをほかの有料サイト(今回はICSDというデータベースを使いました)からダウンロードしてそのデータを基に結晶構造を表示する」
というアプリケーションです。
個人で使いたいとなると、例えばICSDと契約してお金を払えば使えると思います。興味のある人はぜひ調べてみてください。僕はICSDに関しては正直名前を知っているくらいです。後は、そこに様々な物質の結晶構造の性質が書いてあるという感じです。
そんなのデータベースファイルなんだから当たり前だろ!と思うかもしれませんが、温かい目で見てあげてください。
大学の実験の研究室だと研究室やもっと大きなグループ単位で契約するところもあるようで、その研究室に入っていれば使えるみたいな感じなんですかね。
vestaでできること
これも今回の実験で少し使った程度で、基本的なことしか分かりませんが、それだけでも十分面白いものだと思います。
言葉だけでは何もイメージがわかないかもしれません。申し訳ないです。
例えば、NaClの結晶構造を思い浮かべていただけると良いと思います。
下はWikipediaのものを引用しました。立方晶です。
まず、ファイルを読み込んで、上のような結晶を表示させます。
ここからできることは、僕がやってみたこととして
・回転
・平行移動
・拡大、縮小
・連結(各方向にいくつもつなげられる)
・原子間距離の測定
・角度の測定(やってる人がいた)
・消したい部分を選択して消去(もちろん元のデータからなくなるのではない)
・原子の種類ごとの表示、非表示
・表現方法もいろいろあって、原子間の結合の棒を表示、非表示選択できる
このほかにもたくさんの機能があって使いこなせる人がいるのか分かりませんが、(どちらかというと化学の分野にいそうですね)発表するときにきれいな図、というかその物質の特徴をうまく捉えた図を作りたいですよね。
このソフトが使いこなせれば、それが可能になるわけです!
いつも、教授のスライドに出てくるきれいな結晶構造の図は一体どうやって作っているのだろう?と思っていましたが、きっとこのソフトか、これと同じようなソフトを使っているということですね。納得です(笑)
さてさて、そんなわけで便利なソフトの存在(と簡単な機能)をメモしてきました。
果たして1年後に見て、
「あぁ~、確かこんなことやってたな~」となるのか。
それとも、
「あれ、この記事本当に自分で書いたのか?」(完全に忘れた)
となるのか。
まぁ、使う必要がないと忘れてしまいますよね。そのためのメモなんです。
以上