【美術館巡り】東京編 ブリューゲル展
最初に
春休みを利用して、東京の美術館へ行ってきました。
- ブリューゲル展 この記事
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- QuintetⅣ五つ星の作家たち
一つずつ感想を述べていきたいと思います。興味ある所だけでもいいですので読んでみてください。
もちろん全部読んでくださるならば嬉しい限りです。
※追記 長くなってしまったので、いくつかの記事に分けます...
ブリューゲル展
軽く説明
今回の記事はブリューゲル展についてです。
ブリューゲル一家は4代にわたって一流の画家として活躍し、150年ほど絵画の世界に直接的に影響を与えてきたということらしいです。16世紀~17世紀の人物たちで、日本でいうと、ちょうど安土桃山時代~江戸時代の初期あたりですね。
今回は狩野派の絵画も見てきて、狩野派もちょうど同じくらいの時代なんだな、ということに気づきました。
狩野派の絵画と比較してどうだったかについてはまた後の記事に書くとしましょう。
まず、ブリューゲル一族が150年も絵画の世界を引っ張ってきたということに凄まじさを感じました。
確かに、親が画家なら、その影響を受けて画家を目指す可能性は高くなるかもしれません。今の私の住んでいる状況とは違うでしょうから、もしかしたら画家にならなければいけなかったかもしれませんが。
それでも、実力をつけて世界の第一線で筆を振るうことができる、しかもそれが4代続くというのは稀なことだと思います。
絵画の世界をほとんど知らない僕のような人間でさえ知っているという程に歴史に名を残している一家がほかにあるでしょうか?
実はあって、でもそれは国を統治する立場の人たちが多く、皆さんご存知のように日本では徳川家だの、北条家だの、平氏や源氏だのとやたら世襲が多いですね。日本に限らず、どの国も同じようなものでしょう。
芸術の世界になると、もちろん親が一流ならそのそばにいる子供も実力をつけやすい環境にはいるのでしょう。それでも、やはり実力がないとどうにもならないと思います。
そういう世界で4世代にわたって生き抜いたというのはやろうと思ってできることではないと思います。
その時代とその一族とちょうどタイミングが良かったのでしょう。
鑑賞した感想
展示作品の中でお気に入りは花の静物画でした。
なぜかと言っても、なんとなくなんですが、きれいだと感じたからです。
どう綺麗かというと、もちろん生け花が置いてあるわけですが、描かれていた作品の中に背景が黒い作品がありました。
これが僕の中では印象に残りました。黒い背景が、色彩の華やかさを演出している感じがしました。
これは額縁も大事だと思って、ここまで言うと分かると思いますが、この作品の額縁はやっぱり黒でした。これが黒以外となるとそれだけで作品の持ち味が失われてしまうのだろうなと思います。
そこが学芸員さんの力なのかな??
さて、そのほかにもたくさん作品はありました。その中には風景画もあります。
やっぱり自然を描いた風景画が好きですね。ついつい、目を凝らしてみてしまいます。20cm四方の小さいサイズのものがあって、よくこんな小さなサイズにこれだけ細かく描いたなと思いました。
特に興味をもった絵の一つに宗教画もあって、ブリューゲルの作品ではないですが、バベルの塔を鑑賞しました。隣に付いていた説明を読んでそういう意味のあるものだったのかと知りました。
恥ずかしい話ですが、宗教についてこれほど無知だったのかと思い知りました。教養としてキリスト教について勉強しようという良いきっかけにしようと思います。
農民ブリューゲルと言われる通り、今回の作品展でも農民の婚礼の式を描いた作品がありました。
これが、不思議なことに描かれた人物が今にも動き出しそうなくらいでした。表情が分かりやすく描かれているということなんでしょうか?
当時の農民の暮らしぶりの一部をまさに垣間見ているようなそんな感覚でした。
ついでに書くと、絵画をもとにそれに動きをつけたムービーがスクリーンに流れていました(笑)それが原因で動き出しそうな感じがしたかもしれませんね!
最後に、全体として作品が置いてある空間の演出が良かったと思います。
入り口はいって、そこからは別世界が広がっているというと言い過ぎかもしれませんが、少なくとも非日常的な空間があって、これからどんな作品が見れるんだろうかとわくわくしました。
スペースごとにテーマが決まっていて、それに関連した絵画が置いてあって、という感じですが、静物画があったり、宗教画があったり、風景画があったり、いろんな作品があって楽しかったです。