8/14 量子力学 角運動量の導入
今日は量子力学で角運動量の復習をしたので、頭の整理も兼ねて記事を書く。
軌道角運動量の導入
位置ベクトルをr,運動量ベクトルをpとする。
軌道角運動量Lは、古典的な角運動量からの類推で以下のように定義する。
L=r×p
これを出発点にする。そこから、交換関係を求めたり、極座標表示を求めたりすることができる。
この後使うので、交換関係の式を書いておこう。iは虚数だ。
[L_x,L_y]=iL_z ,[L_y,L_z]=iL_x,[L_z,L_x]=iL_y
一般化された角運動量の導入
角運動量の固有値問題を考える段階で、一般化された角運動量を考えることにする。
どういうことかというと、軌道角運動量は古典的な角運動量からの類推で考えたのだが、スピン角運動量は、古典に対応するものがないから、古典からの類推ができない。
そこで、一般化された角運動量を以下のように定義する。
[J_x,J_y]=iJ_z ,[J_y,J_z]=iJ_x,[J_z,J_x]=iJ_y
この関係を満たすものを角運動量と定義する。軌道角運動量の定義から導出された交換関係を使っている。(Lの部分をJに置き換えた)
これを出発点にしようというのが、一般化された角運動量である。
導入に関しては以上である。
一般化された角運動量の固有値はゼロか正の整数、半整数をとる。対して軌道角運動量は半整数の値は取らない。
そんな違いがあるが、今日は角運動量の導入に関する記事なので、また機会があれば続きを書こうと思う。