本、絵画、映画と戯れる日々を

本や映画など何かしら作品の感想を書いていきます。

【雑記】最近触れた作品

『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』

すみっコぐらしという名前は知っていたものの、作品に触れるのは初めてだった。

調べてみたらSAN-X(サンエックス)という会社のオリジナルキャラクターのようだ。他にもリラックマたれぱんだまめゴマなど僕が知っているキャラクターもいた。キャラクターは知っていてもその会社まで知らなかったので、勉強になった。絵の練習としていろんなキャラクターを描いてみるのもありかもしれない。

映画は心が洗われるような内容だった。キャラクターは喋らずに、ナレーションと文字を中心に物語を進めていたので、絵本だとこんな感じなのかな〜と想像しながら観ていた。オリジナルの昔話と大筋は一緒だが、登場人物はすみっコぐらしのキャラクターで、話の展開も違う形になっていた。これをきっかけに二次創作の世界に足を踏み入れる子供がいたら面白いな〜なんて思ったり。。。

 

コーヒーが冷めないうちに

本じゃなくて映画の方を観た。と思ったら元は戯曲なのね。。。知らなかったよ...

数年前に話題になっていたので気にはなっていたが、ようやく見る機会ができた。

内容としてはコーヒーが冷めるまでの間だけ過去に戻れるという特別な座席がある喫茶店でのお話。ただし守らないといけないルールがいくつかあるという。

一晩だけ亡くなった誰かと会える『ツナグ』と似ているなと思った。個人的にはツナグの方が好みだった。樹木希林の独特な雰囲気はもちろんだが、全体的にシリアスな空気がツナグにはあったなと思う。恋愛要素が少なく物語に集中しやすいというのもあったと思うが。。。

一つ気になるのが、過去に戻れる特殊な席に座ってルールを破るとその過去から戻れなくなってしまう(その席に居座る幽霊になる)という設定。ルールを破った人間が複数いた場合に、ルールを破った前の人はどうなるのか、ちょっと気になった。野暮だけど。。。

それと物語の後半、未来から来た時田未来(ときたみき)がその母である(主人公)時田数(ときたかず)にコーヒーを入れるという設定が良かった。純粋に感動する作品なので、設定を複雑にするようなものではないと思うが、もしこれがSFとかタイムリープイケイケの方向性だとしたら、それはそれで面白い作品になりそうな気がした。

 

万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』

この作品の何がすごいって、ルーブル美術館で撮影してるというところだ。日本映画では初というのだからすごい。

この作品を見るにあたって最初にレビューを読んだところ、「最初の15分は良かったが、あとはそこまでだった」という意見があり、どれどれと思いながら見たが、言いたいことは分かった。

膨大な知識を活かして謎を解いていくところがこの作品の見せ場なのにそれがほとんどないということだろう。確かに最初の場面で、〇〇というメーカーのマーカーには緑がないのに緑になっているということは画像処理を施して黄色を緑に変えている、とかマスキングが何たらかんたらとか、調べてみると面白そうな話であった。

小説はしっかりした論理展開が味わえるらしいので、今度ぜひ読んでみたい。

さて、作品のテーマである美術品の偽物、本物という話については、個人的にはどっちであろうと分からないので、素人の鑑賞レベルでは問題にならないだろうと思う。

偽物を本物ということはもちろんよくないことである。だが、それをされたところで私には分からないのでなすすべがない。

鑑賞している時も技術的なところではなく、作者の生き方を汲み取るという観点で観ることが多い気がする。それくらいしかできないとも言える。

逆に言えば、本物か偽物か見分ける力を持っている人のその能力には感服する。それこそ膨大な知識と観察眼が必要になってくるはずだ。

 

最近はコロナの影響で美術館も閉館しているところが多いが、コロナを乗り越えて美術鑑賞できるようになったら、いろんな美術展に行ってみたいですね。