本、絵画、映画と戯れる日々を

本や映画など何かしら作品の感想を書いていきます。

VTuberが役者のドラマ?アニメ?『四月一日さん家の』

はじめに

いきなり題の答えから入ろう。この作品はアニメかドラマか、、、

答えはドラマである。

四月一日さん家の』は2019年4月20日〜7月6日に放送されたテレビドラマである。(Wikipediaより)

www.tv-tokyo.co.jp

テレビ東京のサイトでもドラマと書いてあるので、アニメではなくドラマということのようだ。メタ的な話になるが、演者の動きをアバターに反映させている収録しているのでドラマということなのだろう。

実写のドラマとの違いは役者がVTuberであることだ。まだVTuberは広く知られた存在ではないかもしれないが、多くの人間がバーチャル世界にアバターを持つという世界はすぐそこまで来ていると思う。いわばアバター文化のパイオニアである彼女たちがドラマを演じるという挑戦的な作品なわけだ。気になった方はぜひご覧になってほしい。アマゾンプライム会員は無料で見れると思う。(2020年3月2日時点)

そして、第2期が決定しており2020年4月から放送開始予定とのこと。このタイミングで見ることができてよかった。(本当はリアルタイムで見ておけばよかったと思っている。。。)

感想

内容に関してはゆったりのんびりしたアットホームな”アニメ”だった。はじめにドラマであると言っておきながらややこしい話をしてしまうが、ドラマっぽさはあまりなくアニメと思って楽しんで視聴した。

これは個人的な解釈であるが、バーチャルネイティブかそうでないかの違いによるものだと思っている。生まれた時からバーチャルなアバターを目にしていてこれがドラマというものだと思いながら過ごしていればこれはドラマだと思うが、僕なんかは大人になってからこういうものを初めて見たのでアニメだという反応をしてしまうのかもしれない。

ただし、ぼくはVTuber文化に足を突っ込んでいる人間でもあるので、ときのそらちゃんがドラマで演じてる!というドラマっぽさも幾分感じ取れたものの、普段VTuberに親しみのない人からするとアニメとの違いは分からないだろう。

身もふたもない話をすると、アニメでもドラマでも見た人の感じ方次第でどちらと感じてもよいものであるし、これからこういうものが増えればバーチャルドラマみたいな感じで一つのジャンルができるんじゃないかな〜と思う。

 

この作品自体はすごく面白いとか、見ないと絶対に損するとかいうわけではないかもしれないが、VTuber業界に興味を持った人はもちろん今後エンタメ界隈の行く末を考えたい人も一度見てみるといいかもしれない。それではどんなところを見たらいいか。

個人的には技術的な課題に注目して視聴すると面白いと思う。僕も素人なので技術的なことに関して言えることはないが、服を着替えたりとか寝そべったりとか靴を履くとかそういうシーンは技術的にまだできていないと思う。しかし、ドラマというからには普通の人間にできることはできるようにしたいと思うのが普通だろう。また、撮影を行う場所もリビング、台所、玄関だけで外に出かける描写は一つもなかったように思う。将来的には家から出て様々な場所に出かけるドラマが作られるとは思うが、現時点ではかなりきつい制限がかかっていると思ってよいだろう。もしできることが増えればバーチャル世界におけるエンタメのテーマも広がっていき今よりもっと面白いものができると思う。

バーチャルなアバターにできる動作がどのように進化していくかをリアルタイムで見ていくことができる時代に生きていると思うので、その出発点としてこの作品を見ておくのもよいかもしれない。(本当の出発点はおそらくもっと前だが、、、)

余談

普段からVTuberに親しんでいたはずなのだが、なぜか今頃になって見てしまった。ただ偶然にも4月から2期が放送されるらしいのでタイミング的には良かった。1期からどのくらいできることが増えているのか楽しみだな。

ちなみにVTuberが出演している『バーチャルさんはみている』という作品も2019年の冬アニメの一つとして放送されていたが、そちらよりはこちらの方が面白かった。あちらの作品はヒメヒナのEDだけが良かった印象で、本編は内輪ノリと自虐ネタで構成されていた。そのせいでターゲットがVTuberのコアなファンだったように感じたが、それならわざわざテレビでやる必要もない気もする。制作側はもちろん何か明確な意図があってテレビ放送をしたのであろうが、、、

他に新しくVTuberが演じるドラマとか企画されていないかなー。

 

あっ、そういえば東雲めぐちゃんがVRミュージカルをするそうです!題目は『人魚姫』で、4月から7月まで月1ペースで全4回開催するそうです!

僕はまだ見るか決めていないですが、新しい試みとして注目はしていきます。そもそもVR機器を持っていない...(涙)

リンクも貼っておくのでちらっと見てみてください。

shinonomemegu.com