本、絵画、映画と戯れる日々を

本や映画など何かしら作品の感想を書いていきます。

【雑記】占いをどう捉えるか

ふと思ったのでメモ程度に書き起こしておく。

 

子供の頃はテレビを見ながら朝のニュースの合間にやってる占いを見ていましたが、最近は占いに触れることは稀です。少なくとも積極的に占いをすることはないです。

いつからか占いなんて誰にでも当てはまりそうなことを言ってるだけでしょ、、とネガティブな捉え方をするようになってしまって。。。

ただ、今はそこから少し変わって、コンテンツ・ネタの一つ、または何か行動を起こすきっかけになる、と思うようになりました。信じる気は起こらないですが、ネガティブなイメージは減りました。

 

まずはコンテンツ・ネタの一つという部分について

私はVTuber界隈の配信をよく見ているのですが、配信内容にゲームや雑談、多様な企画などがあります。時に占いの企画があったり、雑談のネタの一つとして占いをして云々かんぬん、、みたいな配信もやっているのを時々見かけます。

その配信を見ていて、別に信じるかどうかは占いの重要なことではないのだなとぼんやり感じて、今記事に書き起こしてそれを自覚しているわけです。

信じるかどうかはともかくとして、僕は信じる、私は信じない、と話すことでそのさきに、だって前にこうこうしたことがあって、その時はどうだった。みたいな話につなげて雑談していました。みんなはどう??と問い掛ければ、私はどう思う、僕はこうだ〜、といった具合にいろんな意見を聞き出せたりもします。

VTuberの配信に限って言えば、突拍子もないエピソードがたまに投下されることもあって、それを配信者が上手に拾うのでそれはそれで面白い展開になったりするわけです。

 

 

次に行動を起こすきっかけについて

例え話で考えます。

誰かが占いをして、例えば新しい友人・恋人と出会う可能性が高いが、部屋が汚いとすぐその縁が切れると言われたとしましょう。それで部屋をきれいに掃除したんだ〜という話をその知人から聞かされたとします。

人によりますが、あっそう言えば最近部屋の掃除さぼっていたな、、とそこで気づいて掃除をしたくなることもありますよね、ありますね(強制)。

これは占いが掃除をするという行動のきっかけとして十分な役割を果たしていると思います。

しかも、占いをしていない人にまで二次的な効果を発する可能性も考えられます。SNSが盛んな時代なので、誰かが発した占いの情報がバズって、多くの人がそれをきっかけに行動する可能性もありますね。

行動を起こすきっかけが占いである必要はありませんが、占いであっても何ら問題ないと思うので、意識的に占いをして行動のきっかけにするという生活もありかもな、と思うに至りました。

 

今更か、と思った人も多いかと思いますが(自分でも今更かと思いますが、、)占いなんて、、、と思っていた身からすると、占いには上記のような側面があると気づけたのは、一歩前進です。

占いの結果をそういう「運命だと捉える」のではなく、「生かすも殺すも自分次第」ということですね。

 

以上です。

中村文則が熱い。

最近文章を全く書いていなかったので、リハビリをかねて久しぶりの投稿をします。

今回は文章の構成はあまり考えず、とりあえず文章を書くことに集中します。

(記事の内容は深くはないです。。)

 

テーマは最近はまっている作家さんで!

 

題の通り、現在私の中では中村文則さんが熱いです。

はまったきっかけは、中村文則さん良いよ、という話をどこかで聞いたことです。

ほう、そうか、、少し気になるな、と思って、適当に選んで『掏摸』という作品を読むことにしました。

これが正解だったか失敗だったか、中村文則ワールドにググッと引きずり込まれました。

掏摸の経験がない(はず)のに掏摸をする際の心理や身振りの鮮明な描写が強烈でした。

 

中村文則さんの第一印象は、この作家さん頭良いな、でした。あとがきで、この本はこういう構成の下書きあげました、というようなことが書かれていたからそう思ったのかもしれません。本の構成をあとがきで自ら解説する方は珍しいですよね?個人的にはあとがきも好きで、毎回楽しみにしています。

 

中村文則さんにはまったきっかけはこれくらいにして、彼の作品を読んで感じたことを私なりにお話しします。

 

彼の作品の多くには、主観的にそして大雑把に括ると、ダメになろうとする主人公が登場します。もちろん人間はいろんな面を持っているので、主人公の内面の一つとして、くらいのものですが、世間のいう”普通”から(特に悪い方向に)離れることで見えてくるものもあると思うので、それを描こうとするとそうした性格を持たざるを得ないのかもしれません。中村文則さんの抱えているものが作品にそのような形で現れているとも思えます。

そういった観点では、普段の生活ではあまり考えないことまで考えるきっかけをくれるので、そのきっかけ作りに読むのはありです!同じ作品を何度読んでも、その時の状況に応じて違う味わいができそうですね!

(ただし、あまり深くハマりすぎると毒になりうるので注意です、、、)

 

彼の作品を読んでいてパッと思いつくキーワードが犯罪、宗教、恋愛、人生(特に暗い生い立ち)あたりです。中村文則さんが訴えているのかな、という主張強めのセリフも所々出てくるので、彼の作品を読んでこれからどう生きたら良いのかを考えると面白いのかもしれないですね。

僕はまだ考え切れていないです、、、

あとは彼自身が日本のこれからについて考え、それを発信していることもあって、政治色が強い作品も多いですね。参考文献に軍需産業の本があったりして、ほぇ〜となりました。世界の闇は想像以上に深いものなのですね。

 

最後に

記事を書きながら思ったのですが、テーマが重い割に読みやすいなという印象があって(これを上に書け、、)、これが中村文則さんの力なのかもしれないです...!

もう少しで最新の小説まで追いつくので、早めに追いついてその後も新作をチェックしていこうと思います。

【雑記】最近触れた作品

『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』

すみっコぐらしという名前は知っていたものの、作品に触れるのは初めてだった。

調べてみたらSAN-X(サンエックス)という会社のオリジナルキャラクターのようだ。他にもリラックマたれぱんだまめゴマなど僕が知っているキャラクターもいた。キャラクターは知っていてもその会社まで知らなかったので、勉強になった。絵の練習としていろんなキャラクターを描いてみるのもありかもしれない。

映画は心が洗われるような内容だった。キャラクターは喋らずに、ナレーションと文字を中心に物語を進めていたので、絵本だとこんな感じなのかな〜と想像しながら観ていた。オリジナルの昔話と大筋は一緒だが、登場人物はすみっコぐらしのキャラクターで、話の展開も違う形になっていた。これをきっかけに二次創作の世界に足を踏み入れる子供がいたら面白いな〜なんて思ったり。。。

 

コーヒーが冷めないうちに

本じゃなくて映画の方を観た。と思ったら元は戯曲なのね。。。知らなかったよ...

数年前に話題になっていたので気にはなっていたが、ようやく見る機会ができた。

内容としてはコーヒーが冷めるまでの間だけ過去に戻れるという特別な座席がある喫茶店でのお話。ただし守らないといけないルールがいくつかあるという。

一晩だけ亡くなった誰かと会える『ツナグ』と似ているなと思った。個人的にはツナグの方が好みだった。樹木希林の独特な雰囲気はもちろんだが、全体的にシリアスな空気がツナグにはあったなと思う。恋愛要素が少なく物語に集中しやすいというのもあったと思うが。。。

一つ気になるのが、過去に戻れる特殊な席に座ってルールを破るとその過去から戻れなくなってしまう(その席に居座る幽霊になる)という設定。ルールを破った人間が複数いた場合に、ルールを破った前の人はどうなるのか、ちょっと気になった。野暮だけど。。。

それと物語の後半、未来から来た時田未来(ときたみき)がその母である(主人公)時田数(ときたかず)にコーヒーを入れるという設定が良かった。純粋に感動する作品なので、設定を複雑にするようなものではないと思うが、もしこれがSFとかタイムリープイケイケの方向性だとしたら、それはそれで面白い作品になりそうな気がした。

 

万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』

この作品の何がすごいって、ルーブル美術館で撮影してるというところだ。日本映画では初というのだからすごい。

この作品を見るにあたって最初にレビューを読んだところ、「最初の15分は良かったが、あとはそこまでだった」という意見があり、どれどれと思いながら見たが、言いたいことは分かった。

膨大な知識を活かして謎を解いていくところがこの作品の見せ場なのにそれがほとんどないということだろう。確かに最初の場面で、〇〇というメーカーのマーカーには緑がないのに緑になっているということは画像処理を施して黄色を緑に変えている、とかマスキングが何たらかんたらとか、調べてみると面白そうな話であった。

小説はしっかりした論理展開が味わえるらしいので、今度ぜひ読んでみたい。

さて、作品のテーマである美術品の偽物、本物という話については、個人的にはどっちであろうと分からないので、素人の鑑賞レベルでは問題にならないだろうと思う。

偽物を本物ということはもちろんよくないことである。だが、それをされたところで私には分からないのでなすすべがない。

鑑賞している時も技術的なところではなく、作者の生き方を汲み取るという観点で観ることが多い気がする。それくらいしかできないとも言える。

逆に言えば、本物か偽物か見分ける力を持っている人のその能力には感服する。それこそ膨大な知識と観察眼が必要になってくるはずだ。

 

最近はコロナの影響で美術館も閉館しているところが多いが、コロナを乗り越えて美術鑑賞できるようになったら、いろんな美術展に行ってみたいですね。

『嫌われる勇気に』の実践編『幸せになる勇気』

今日は素敵な時間が過ごせたので気分が良いです。

やはり人生観を持つことは大事なのですね。そういったことが心に強く響くような時間でした。

 

さてさて、以前の『嫌われる勇気』に続いて『幸せになる勇気』を読みましたのでまとめます。

ちなみにこちらは銀の表紙です。蛍光灯の光をめっちゃ反射して眩しいのが欠点ですが。。。

 

内容的には『嫌われる勇気』の補足という意味合いが強いです。

とはいえ、新しい知識も登場するので、セットで読むとより理解が深まります。(まぁ、それは当たり前か)

あと、『愛するということ』という本が会話の中で触れられています。気になったのでこちらも買ってしまいました。。。あとで読みます。

 

 

個人的に印象に残った言葉や考え方を列挙する形にしようと思います。

ただ列挙ではつまらないので一部ランキング形式にしてみますか。1〜5位まで、一言コメントもつけてみました。残りは列挙しています。

 

1位

「過去が今を決めるのではなく、今が過去を決める。」

目的論というものを『嫌われる勇気』で知って、それを強烈に伝えるフレーズとして印象的だった。

 

2位

「現実問題として、別れるために出会う。できることは、いま、ここを真剣に生きること」

今日素敵な時間が過ごせたといったことの影響もあり、この言葉が今はガンガン響く。

 

3位

「愛されるではなく愛するライフスタイルを」

僕にはそう決断する勇気が足りていないのだと分かった。

生きるということは人を愛するということでしょう。決断せねば。

 

4位

「本当の信頼とはどこまでも能動的な働きかけなのです」

間違ってはいけないのが道徳的な話ではないこと。あくまで生きる上でのスキルとしてのお話です。

 

5位

「自分の人生は自分で選ぶことができる」

この考え方ができている人、あまりいないのでは。できない言い訳を考える方が楽だし。

 

 

 

以下、順位はつけないけれど列挙しておきます。

「教育の目標は自立。自立の始まりは尊敬。」

「尊敬とは、ありのままのその人を認めること。その人の何かが尊敬する対象なのではなく、その人がその人であるところに尊敬する。」だそうです。

 

「その人らしさを認めるためには、他者の関心事に関心を寄せることから。相手の立場になって考えるということ。他者に寄り添う時の態度、技術が共感である。技術であるからには誰にでも身につけられる。」

共感は技術であると言われると、身につけられそうな気がしてくるから不思議。

 

「本当の意味での過去は存在しない。」

1位と同じような意味。過去は今のわたしの状況でどうにでも解釈できるので、今のわたしの状況を全く反映しない過去など考えようがないので存在しないも同じだということだと思ってます。

 

「悪いあの人、かわいそうな私、を語る人が多いが、語るべきはこれからどうするか」

何をするときもこれからどうするかという視点を持ちたいですね。

 

「問題行動の全ては所属感を得るために引き起こされる」

詳しくは本に書いてありますが、問題行動には5段階あるそうです。

 

「自立するためには、自分の理性を使う勇気を持て。他者の指示を仰いだ方が楽だが、自分の理性を使って生きろ。」

僕は今まで自立できていなかったので、自立しないといけないです。まずは就職ですかね。自分と向き合って何をやりたいか、どんな風に働きたいかを考えます。

 

「わたしの価値を自らが決定することを自立と呼ぶ。これができず、他者に決めてもらうのは普通であることの勇気が足りないから。」

自分の価値を自分で決めるって、どうしたって低くなりますよね。高い人もいるんですかね。そういう人は今の環境ではいないのでそういう方の考え方とか知りたいですね。

 

「いかなる職業にも貴賎はない」

これはそうですよね。

 

「人間の価値はどんな仕事に従事するかではなく、その仕事にどのような態度で取り組むかによって決まる」

でも、お金って大事ですよね。だからこそ、今を全力で生きて自分の力が活かせるようなところで働くべきなんですね。

 

「先に相手のことを信ずる」

「与えよ、さらば与えられん」

僕はできていなかったです。今もできていないです。だから友達とかいないのだと分かりました。自分から与えるということを実践してみようと思います。

 

「自己中心的な人は自分が好きな人間ではなくその逆で自分を受け入れらずに絶え間なき不安に駆られているからこそ自分にしか興味が向かない」

なるほど、今度から自己中心的な人を見たらそういう風に考えて接してみたいと思います。

 

「愛とは二人で成し遂げる課題であるから難しい」

「わたしの幸せからわたし”たち”の幸せを築くことが愛である」

フロムの言葉「誰かを愛するということはたんなる激しい感情ではない。それは決意であり、決断であり、約束である。」

「そばにいる人の手を取り、いまの自分にできる精いっぱいのダンスを踊ってみる。運命とは、そこから始まる。」

「他者を愛することで自立できる」

この辺は全然です。まずは、恋人とかではなく、身近な人を信頼することから始めようと思います。あとは勇気ですね。最初の一歩と、歩き続ける勇気。

 

それではこの辺で。

講談の世界に足を踏み入れる一冊に『pen BOOKS 1冊まるごと、松之丞改め六代目神田伯山』

本屋さんでふと目に止まった。

親が「神田伯山いいよ、話が面白いよ」と話していたことを思い出して、どれどれちょっと読んでみるかと思い購入。

pen BOOKS シリーズも気になっていたのでちょうど良いタイミングだ。

↓この本

ペンブックス29 1冊まるごと、松之丞改め 六代目 神田伯山 (Pen BOOKS)

ペンブックス29 1冊まるごと、松之丞改め 六代目 神田伯山 (Pen BOOKS)

  • 発売日: 2020/02/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

感想

講談のことは全く何も知らず、ただ神田松之丞という人が講談の世界を盛り上げているという話だけ聞いていた。あと、YouTubeで動画を出していることも知っていたくらい。みてはなかったけれど。

 

さて、内容としては神田伯山のインタビューがあって、その他師匠や爆笑問題の太田、ラジオディレクターなど彼の周囲の人々が伯山について語る記事がある。あとは講談そのものについても少しだけ触れている。

 

この本の良かった点は、講談がこれから盛り上がっていくぞ、という雰囲気を感じられることである。松之丞ブームから少しづつ盛り上がりを見せ、さてこれからだというときに書かれた本なので後から見返すのも面白いはず。そばに置いておきたい一冊だ。

 

また、講談に関する本をまとめているのもありがたい。講談のことを全く知らない人、多少知っている人に向けて、こんな本がオススメだと丁寧に説明してくれているのでもっと講談を知りたいときの足がかりとなる一冊だ。

ここでは講談のネタそのものにはほとんど触れていないが、それを目的とした本も紹介されているのでそれに従えばよいだろう。

神田伯山の生き方については、この本のインタビューでも多少読み取れるが、もっと知りたければ自叙伝もあるようなのでそちらを読んでみるのも良いと思う。というか、私は買って読むことにする。

 

ここで神田伯山の生き方について少しだけ思ったことを書いておく。

この前読んだ『嫌われる勇気』と照らし合わせてみて、彼は自分でできることとどうにもできないことの区別をつけることができているのだと感じた。また、講談という世界において自分の立ち位置を」把握しており、講談の流れの中で自分には今こういう役割があるから、今はそれを全うしようとしている。

しかも、本書を読んでいるとどうやらバリバリの毒舌家らしい。これはまさに他人に嫌われる勇気を持っているということになるではないか。ちょっときになるのでラジオを聴いてみようかしら。

『嫌われる勇気』を読んだ直後にその権化のような人の本が読めて嬉しい。こういうタイミングに出会うことが生きていて楽しいことの一つだ。

私とは逆に、神田伯山をよく知っている人間が『嫌われる勇気』を読んでみるのも面白そうだ。神田伯山という人をもっと深く理解するきっかけになるかもしれない。

 

 

 

『嫌われる勇気』をまとめた記事もあるのでもしよければ。 

aidenn.hatenablog.com

aidenn.hatenablog.com